2022年1月第4週、大和証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「ダイワ・ブルベア・ファンド6 ブル3倍日本株ポートフォリオ6」の概要

大和証券の1月第4週買付ランキング1位は、「ダイワ・ブルベア・ファンド6 ブル3倍日本株ポートフォリオ6」だった。同ファンドは、国内の債券および株価指数先物に投資し、日々の基準価格の値動きが国内株式市場の値動きの3倍程度となることを目指して運用を行うブル型ファンドである。
2021年12月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月 14.5%
3カ月  -9.3%
6カ月  -2.6%

同ファンドは2021年4月16日に設定され、設定来の騰落率は13.4%のマイナスとなっている。この間、日経平均株価の騰落率はマイナス3%なので、下落率がより大きくなっている。ブル型ファンドは短期の利ざやを狙う金融商品で、大きく下落するリスクもあるので長期投資には向いていない。短期でのリスクを積極的に取れる投資家のみが購入するべきだ。

全体を見て:米国の株価指数を対象にしたブル型ファンドも人気

2位に「iFreeレバレッジNASDAQ100」、9位に「iFreeレバレッジS&P500」といった米国株価指数を対象にしたブル型ファンドが上位にランクインしている。2位の「iFreeレバレッジNASDAQ100」は、日々の基準価格の値動きがNASDAQ100指数(米ドルベース)の値動きの2倍程度となることを目指して運用を行うブル型ファンドである。NASDAQ100指数は、米国のナスダック市場に上場している時価総額の大きい100社の株式(金融除く)で構成される株価指数で、マイクロソフトやアマゾン・ドット・コムなどIT企業の動向を表す指数として注目されている。同ファンドの2021年12月末時点における騰落率は、以下のように好調だ。

1カ月 0.8%
3カ月  23.9%
6カ月  26.1%
1年     57.8%

ただ、2022年になってFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ観測が高まり、金利が上昇。PER(株価収益率)が高く、相対的な割高感が目立つハイテク株は売りが優勢になっている。同ファンドの基準価額も、1月28日に30,405円まで下落し、12月末時点の42,484円から約3割下がった。ブル型ファンドは「ハイリスク・ハイリターン」の金融商品で、基準価額が大きく下落する可能性がある。短期的なリバウンド狙いの買いならいいが、長期保有には適していない。投資初心者や長期での運用を考えている投資家は、S&P500種株価指数やNASDAQ100指数を対象にしたインデックスファンドを購入するようにしたい。