2022年1月、楽天証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

第1位「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の概要

楽天証券の2月ランキングトップは、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だった。同ファンドは、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドで、2021年12月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月 4.2%
3カ月  13.3%
6カ月  16.8%
1年      44.5%

このように高いパフォーマンスをだしていることや、運用コストである信託報酬が年率0.0968%(税込)と安いことから、投資家の人気は高い。ただ、2022年になってFRB(米連邦準備制度理事会)による利上げ観測が強まり、米国株式市場は上値が重い展開になっている。S&P500種株価指数は1月24日に4,222.62ポイントまで下落し、1月の高値4,818.62ポイントから約14%下落した。その後も値動きの荒い展開が続いており、3月のFOMC(連邦公開市場委員会)まではボラティリティの高い展開が続きそうだが、2月以降も楽天証券のランキング上位に入るかどうかに注目している。

全体を見て:海外株式型ファンドが人気

楽天証券では、2月も海外株式型ファンドの人気が高かった。ランキング2位の「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」に投資し、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。

米国株式の約4,000銘柄に幅広く分散投資でき、誰もが知っている大型株だけでなく、中小型株も網羅されている。S&P500種株価指数よりもリスクを抑えた運用ができるので、米国株投資をしたい初心者にもおすすめの一本だ。同ファンドの12月末時点におけるリターンは、以下の通り好調だ。

1カ月 3.3%
3カ月  11.4%
6カ月  13.9%
1年     40.9%

ただ、2022年になって米国株式市場は上値の重い展開になっている。同ファンドの基準価額も、12月末時点の20,094円から 1月26日には17,974円まで約10%下落した。しばらく値動きの荒い展開が続きそうなので、警戒が必要だろう。