2021年12月、七十七銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。
第1位「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」の概況
七十七銀行の12月販売件数ランキング1位は、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」だった。同ファンドは、米国の成長株に投資するアクティブファンドで、12月末時点における組入上位銘柄は以下の通り。
1.マイクロソフト 8.0%
2.アルファベット 7.9%
3.アマゾン・ドット・コム 5.1%
4.メタ・プラットフォームズ 4.9%
5.VISA 4.8%
そして、騰落率は以下のように好調だ。
1カ月 3.4%
3カ月 14.5%
6カ月 16.0%
1年 42.4%
好調なパフォーマンスを背景に同ファンドには高水準の資金流入が続き、12月末時点における純資産残高は1兆7368億円となった。これは、国内公募の追加型株式投資信託(ETF除く)の中で最大である。2022年はFRB(米連邦公開市場委員会)による利上げ観測により、成長株(グロース株)は上値が重い展開になることが予想されるが、引き続き同ファンドへの資金流入が続くかどうかに注目している。
全体を見て:日経平均株価を対象にしたインデックスファンドが人気
2位と6位に、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドがランクインしている。2位の「日経225ノーロードオープン」は、11月の首位から一つ順位を落としたものの、相変わらず人気が高い。同ファンドは、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指して運用を行うインデックスファンドで、12月末時点における騰落率は以下の通り。
1カ月 3.64%
3カ月 -2.22%
6カ月 0.35%
1年 5.35%
2021年の日経平均株価は約5%の上昇で、米国の株価指数が20%以上上昇したのに比べると上値が重かった。ただ、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドは株価が急落する局面で買いが増える傾向にある。たとえば、日経平均株価が急落した2021年11月29日~12月3日週には同ファンドに約240億円の資金流入があった。これは、国内公募の追加型株式投信(ETF除く)の中で3番目の大きさである。2022年1月になっても、日経平均株価は上値の重い展開になっているが、株価が下落する局面では同ファンドに買いが入る可能性は高いだろう。