FX自動売買ツールに潜むリスク

なぜ田村さんはこんな目に遭ったのでしょうか? それは一言で言ってしまえば、FX自動売買ツールに高いリスクがあるからです。

スクリーンショットはねつ造できる

SNSでは、毎日+100万円や+50%などの高い利益を示すスクリーンショットを貼り付けて、儲かっていることをアピールするアカウントが多く見られます。

しかしスクリーンショットの数字は簡単に書き換えられます。難しいプログラミングの知識やスキルのない素人でも、やり方さえ覚えればねつ造に5分もかかりません。

本当はほとんど利益が出ていなくても、0を2~3個足して「100万円」「1000万円」単位の利益や資産額に見せかけることができるのです。ねつ造スクリーンショットにだまされてはいけません。

過去の実績やバックテストデータも信用できない

FX自動売買ツールを売る人は、よく「過去の実績」や「バックテストデータ」を説得材料に用います。

過去の実績とは、そのツールを使って実際に儲かった記録です。アカウント本人や他の利用者の経験談や資産形成過程の数字などを提示されるケースが多数です。

バックテストデータとは、「もしこのツールを過去の相場に当てはめるとどうなるか」という仮定の検証データです。

「もし今までの相場でこのツールを使っていたら、こんなに儲かっていた」という数値を示して購入を煽ってきます。

しかし過去の実績やバックテストデータを鵜呑みにするのは極めて危険。

そもそも本人や第三者の口コミが嘘である可能性がありますし、過去に儲かったとしても将来儲かるとは限りません。

バックテストデータにしても、都合の良い相場のときだけを切り取って提示しているだけの可能性が濃厚ですし、嘘の可能性もあります。

また将来のことはわからないので「過去の実績や仮定」を過信するのは危険です。