つみたてNISAの見直しの前に、確定拠出年金にログインを!
老後のために資産を作りたいとのことですが、片桐さんは一般的な定年年齢である65歳まであと25年あります。今から運用を始めれば十分、長期運用が可能です。したがって、老後のお金を作るために、積立額を増やすのは効果的でしょう。
しかし、よくよくお話を拝見しますと片桐さんは会社で企業型確定拠出年金をされているとのこと。 ただ残念なことに、口座にログインしていないともおっしゃっていますね。
老後のお金を考えるのであれば、まずは確定拠出年金を優先すべきです。しかも、片桐さんは「確定拠出年金の仕組みがよく分からず、ずっと放置」していて、そのうえ「半分ぐらい定期預金で積み立てていた(と思う)」とのこと。銀行に預けておくのは「もったいない」とご存じの一方で、確定拠出年金では銀行にお金を預けていたのでは残念と言わざるを得ません。
定期預金では利息が出てもごく少額です。確定拠出年金は利益に税金がかからないですから、定期預金ではこのメリットをほとんど享受できません。それこそ「もったいない」ですね。
企業型確定拠出年金は、会社の福利厚生の制度です。会社に確定拠出年金制度がない人は、自分で個人型確定拠出年金(イデコ)に加入して、加入者手数料を払いながら資産形成をしています。一方、企業型確定拠出年金は、従業員が手数料を負担することはありません。それを考えると、会社がすべて“お膳立て”をしてくれるこの制度は、非常にありがたい制度なのです。
資産運用をしたい、老後のお金を作りたいのであれば、まずは放置している確定拠出年金の見直しを優先しましょう。
さっそくログインしてみてください。そして、定期預金のお金を何に預け替え、そしてこれから何で運用していくかですが、やっぱりお金を育てるという意味と非課税メリットを享受する意味で、おすすめは投資信託です。特に現在40歳で時間もあるということで、株式型投資信託のやや“攻め”の商品を選んでもよいでしょう。
つみたてNISA積立額を増やしてもいいか
緊急時のお金以外で10年以内に使う予定がないなら、そのお金を資産運用に回しても問題ないでしょう。銀行にある貯蓄を、毎月積み立て投資にまわせば、銀行に置いたままではもったいないという不満は解消されます。
片桐さんの場合、預金が880万円ありますので、約300万円は、積立投資に回せます。現在のつみたてNISAの積立金5000円を上限額の3万3000円まで増やしても問題なさそうですね。