米国ではFRB(連邦準備制度理事会)による金融引締めなどを背景に、30年固定の住宅ローン金利が10月に一時8%近辺まで上昇、その後低下に転じたものの依然として7%台前半とおよそ20年ぶりの水準に高止まりしている(図表1)。
グローバル経済の不透明感が強さを増していく中で、特に経済の中心地・米国については、中央銀行の舵取りから資本市場の値動き、政治の動向など、グロ-バル経済の変数となる事象が多いこともあり、国内金融機関からは投資の目線のみならず企業経営の観点でも強い関心が寄せられている。
当シリーズでは、ニッセイ基礎研究所の経済研究部で主任研究員を務める窪谷浩氏が、米国の社会・経済の先行きを考える上で欠かすことのできないイベント、ニュースや経済指標をピックアップ。さまざまな切り口から分析・解説していく。