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SMBC日興証券 森田 長太郎 氏インタビュー
政策修正に伴う金利上昇は限定的 債券市場は評価損とインカムが両立する局面へ(後編)

注目高まる日本の金融政策と経済の行方

2023.06.26
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SMBC日興証券 森田 長太郎 氏インタビュー<br />政策修正に伴う金利上昇は限定的 債券市場は評価損とインカムが両立する局面へ(後編)

インフレの鎮静化に躍起になる中銀の動向と経済指標の発表に一喜一憂する展開が続き、それに加えて、3月以降米国、欧州の金融機関が破綻や経営危機に陥るなど、2023年も市場には不透明感が拭えない。こうした世界経済の動向は、国内金融政策の舵取りをいっそう困難にしているだろう。日本にもインフレ圧力がかかり、金融緩和策の副作用にも懸念が高まっているが、海外で景気後退局面が迫る中で金融緩和を継続するか修正するのか、日銀新総裁がどう動くのかに世界からも関心が寄せられている。そこでこのシリーズでは、経済・為替、金利、アセットマネジメントそれぞれの分野で著名な専門家が考える、今後の見通しや注目ポイントを紹介していく。
第2回はSMBC日興証券金融経済調査部でシニアフェローの森田 長太郎氏に話を聞いた(取材日:2023年4月12日)。

――植田新総裁も難しいタイミングでの船出と言えそうです。これまでのところは緩和の維持を表明していますが、今後の金融政策についてはどんなことが予想できますか。

岸田政権も長年継続してきた異次元金融緩和に対し、長期的な視点で修正や正常化を行っていくことに否定的な考えは持っていないでしょう。とはいえ適切ではないタイミングで何らかのアクションを起こして、市場にショックを与えることも望んではいないはずです。

一方で、物価目標の看板をすぐに下ろすムードでもありませんから、その観点からある程度正常化が説明できる環境が整う必要があります。もっとも、その条件は物価目標が完全に2%を超えることではなく、「2%を見通せるようになったら」というのが今の建付けです。いずれにせよ、ファンダメンタルズを無視して政策を変更する方向にはならないと思います。

――植田新総裁も難しいタイミングでの船出と言えそうです。これまでのところは緩和の維持を表明していますが、今後の金融政策についてはどんなことが予想できますか。

岸田政権も長年継続してきた異次元金融緩和に対し、長期的な視点で修正や正常化を行っていくことに否定的な考えは持っていないでしょう。とはいえ適切ではないタイミングで何らかのアクションを起こして、市場にショックを与えることも望んではいないはずです。

一方で、物価目標の看板をすぐに下ろすムードでもありませんから、その観点からある程度正常化が説明できる環境が整う必要があります。もっとも、その条件は物価目標が完全に2%を超えることではなく、「2%を見通せるようになったら」というのが今の建付けです。いずれにせよ、ファンダメンタルズを無視して政策を変更する方向にはならないと思います。

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