投資信託の興味・関心・購入のきっかけは「金融機関の人に勧められて」が1位

投資信託の興味・関心・購入のきっかけとしては、図表5にあるように、「金融機関の人に勧められて」が40.0%でもっとも多くありました。2位は「インターネットで見たり調べたりして」で25.0%となっています。

図表5.投資信託の興味・関心・きっかけ

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書」より

金融機関の窓口で勧められて投資信託を購入する場合、購入時手数料がかかることが多く、それに対する説明も対面でしっかり受けることから、前問の「購入時手数料の認知の高さ」につながっていると思われます。ただし、今回「金融機関の人に勧められて」という回答がもっとも多いものの、2018年は52.5%、2019年42.6%、2020年40.0%と減少傾向にあります。

一方、2位の「インターネットで見たり調べたりして」という回答は、2018年は12.5%、2019年は23.0%、2020年は25.0%と増加傾向にあります。

投資信託に出合うきっかけが今後も変化していくと、コストの認知や、商品選びなども変わってくると思われます。

投資信託の保有口座は、つみたてNISAやiDeCoが増加傾向

投資信託の保有者に対して保有口座について聞いた質問(図表6)では、「特定口座もしくは一般口座などの通常の課税口座」が65.1%で最多となりました。2位がNISA口座で40.4%、3位がつみたてNISAで24.4%、iDeCo(個人型確定拠出年金)が4位で13.5%、5位の企業型DCが9.6%となっています。

前年との比較で見ると、1位の通常の課税口座や2位のNISAがわずかですが、減少傾向にあるのに対して、つみたてNISAやiDeCoは増加傾向にあり、口座についても多様化が見られます。

図表6.投資信託の保有口座

投資信託協会「投資信託に関するアンケート調査報告書」より

さらに、この回答の内訳を見ていきましょう。「つみたてNISA」に注目すると、20代が48.0%、30代が39.8%と、若い世代の割合が顕著に高いことに気がつきます。これから資産形成をしていく世代では、少額から始められる積立投資が始めやすく、非課税で投資ができることも大きな利点となっていることがわかります。

「通常の課税口座」は20代の48.2%が最少で、年代が上がるごとに増加していき、70代が78.8%で最多となっています。

なお、この質問は重複回答になっているので、通常の課税口座からつみたてNISAを所有したり、企業型DC(企業型確定拠出年金)からiDeCoを始めたりするように、複数の口座を併せ持っている人がいることも付け加えておきます。