相談者のプロフィールとお金データ

【伊達 佳奈さん(仮名)プロフィール】 55歳、宮城県で夫(50歳/一部上場企業勤務)と2人暮らし。宮城県在住。夫が転勤族であり、基本的には専業主婦だが、時々派遣で看護師の仕事を入れることも。
【寄せられたお悩み】 「もうすぐ満期の外貨預金に、看護師時代に貯めたお金で一括購入した投資信託……『普通預金だけではもったいない』と、一通りやってみてはいるものの、これでいいのか分からなくなってしまいました。 また、夫が独身時代からかけている生命保険(10年ごとに更新するタイプの定期保険特約付終身保険)の保険料の負担が年々きつくなってきています。でも、保険をやめてしまうのも不安……。アドバイスをください!」
 【お悩みの論点】 ①普通預金に預けているだけではもったいないと、とりあえず預けておいた外貨預金。満期がきたら預け先を変えるべき? ②投資信託を所有しているものの、長期投資が大事と聞いた。55歳の自分に合った運用商品やしくみは何か ③年齢とともにどんどん高くなっていく保険料、このままでは払いきれない……どうしたらいいか

資産状況や月々の収支内訳

【資産状況】 金融資産額(運用中の投資額と預貯金を合わせた金額):3100万円 内訳 預貯金:約2100万円 (うち、外貨預金が1000万円+為替差益が12万円ほど。外貨預金は“期間限定、高金利1カ月もの”というフレコミに惹かれて申し込んだ) 投資信託:約1000万円(8資産分散バランスファンドとUSリートファンド。一括購入)
【収支】 <収入> ・世帯の毎月の手取り収入:35万円 ・手取りの年収:700万円 <支出> ・毎月17万円ほど(残りは貯金に回している) この17万円のうち、5万円が生命保険の保険金

外貨預金は、キャンペーン金利の“年利マジック”に注意!

円ではお金が増やしづらい今、外貨の金利の高さに期待を寄せる気持ちはとてもよく分かります。

気を付けたいのは「期間限定の高金利」というところです。例えば一ヵ月物年利7%とあれば、最初の一ヵ月だけは年利“換算”した場合7%の金利を付けますが、実質的につく金利は7%×1/12=約0.58%(税などは考慮していません。また、実際の金利計算は365日の日割りで計算しますが、ここでは概算です)。決して1000万円×7%ではないのです。そして、2ヶ月目からは通常金利になります――ということで、このタイプの商品は注意が必要です。

※各金融機関で異なり、実際の商品を説明するものではありません。

今回は為替手数料を差し引いても、購入時より円安に振れていたので、為替差益もあり1000万預けて約12万円の利益を得られたのは何よりです。

さて、このお金の預け先を考える上で、目的の決まっているお金かどうかが重要なポイントとなります。目的があってそこで必ず使いたいお金であれば、預け先も変わってくるということです。

この外貨預金の資金以外に余剰資金が1000万円普通預金にあり、さらに今後大きな出費があるようなイベント(マイホーム購入など)もなさそうという前提で、「老後資金の余力」と考えて、運用を考えてみてはいかがでしょうか。