今後の見通し・詳細
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投資は、OTC取引とアジアの買いに支えられ、今年後半を通して需要増加の主要な要因になると予想されています。中央銀行は引き続き重要な買い手となるでしょう。高価格は引き続き宝飾品需要を抑制する一方で、鉱山生産およびリサイクルからの供給量増加には結び付きません。
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・投資需要は今年後半、健全な状態を保つものと思われます。OTC取引とアジアの投資がより大きく貢献することが予想される一方で、欧米の金ETFフローは、実質利回りや金融政策への期待、米ドルに対して引き続き敏感に反応する可能性があります。
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・金地金・金貨需要は、年初の好調なスタートの後、軟化する可能性があるものの、地政学的な不確実性、インフレ懸念、代替投資先の選択肢が限定的なことが今後も下支えとなるでしょう。
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・宝飾品需要は、高価格が数量を抑制するため、消費支出が比較的底堅い地域であっても、引き続き圧力を受けるでしょう。テクノロジー需要はAI投資からさらなる恩恵を受けるでしょうが、下振れリスクが高まっています。
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・中央銀行は、ポートフォリオの多様化や、インフレヘッジおよびリスクヘッジの必要性に支えられ、今年も引き続き順調な買い越しとなる見通しですが、年間需要は2025年の合計を下回ると予想しています。
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・鉱山生産は高水準の金価格と健全な利益率によって支えられ、若干増となる見込みですが、操業上の制約や新規プロジェクトの立ち上げには長い期間を要することから、増加幅は限定的とみています。
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・リサイクルは、さらなる価格上昇への期待、市場近辺で供給可能な在庫の不足や、広範な経済的困窮が見られないことから、わずかな増加にとどまる見通しです。
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図2:堅調な投資需要が宝飾品の弱さを相殺、中央銀行の買いは持続、供給量の増加は限定的
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*データは2026年6月30日現在。 出所:ワールド ゴールド カウンシル
投資が引き続き市場を牽引するが、その構成は変化へ
2026年の残りの期間を通じて、投資が金需要拡大の主な原動力となるとみていますが、2025年に見られたような例外的な強さが繰り返される可能性は低いと見ています。
需要は、OTC取引とアジアの投資がさらにけん引役となると予想される一方、北米および欧州における金ETFのフローは、より散発的になる可能性があります。金地金・金貨需要は、年初の力強い伸びを経て落ち着く可能性が高いものの、地政学的な不確実性やインフレ懸念、一部の市場における魅力的な代替投資先の不足といった、金保有を支える要因は引き続き確実に存在しています。
北米のETFにとっての当面の主な逆風は、金保有の機会費用です。実質利回りの上昇と金融政策に対する期待の変化が、第3四半期のフローを抑制する可能性があります。現在、市場では今年10月に1回の利上げを織り込み済みである一方、米国の10年物インフレ連動国債(TIPS)の利回りは2.5%に近づいています。これは伝統的に、金保有の機会費用の上昇をもたらす水準です。ただし、利上げが実施されたとしても、それが必ずしも金価格にとってマイナスになるとは限りません(図3)。
図3:米国金利との負の相関関係が再び始まった北米のETF需要
すなわち、こうした圧力がある一方で、米ドル安、信用環境の悪化、あるいは株式市場の先行き懸念が強まれば、金の相対的な魅力が高まる可能性があります。さらに、夏場の流動性低下やポートフォリオのリバランスは歴史的に見て、8月のパフォーマンスの堅調さと重なるなど、季節的要因が一定の下支えとなることがあり得ます。また、大型ハイテク株へのポジションの集中や米国の中間選挙を控えた政治情勢は、今年後半の市場ボラティリティを高め、金の魅力が高める可能性があります。投機的なポジションは今年初頭ほどには拡がっていないため、新たな資金流入があっても、投資家がまず大規模なポジション解消を伴う必要はないでしょう。
欧州はこれまで他の地域に出遅れていたものの、第3四半期はより前向きな環境でスタートしました。ただしドイツ国債の実質利回り上昇は、明確な材料がない限り上昇余地を抑制する可能性があります。アジアでは、ETF需要が軟化しましたが、現物投資は引き続き底堅さを維持するでしょう。
中国では、上半期の金地金需要を支えた要因にほとんど変化は見られません。国内金利は依然として低水準にあり、地政学的リスクは高止まりしています。さらに、不動産セクターは一時的な改善が見られたものの依然として不振が続いており、付加価値税(VAT)の枠組みは投資商品の保有を後押ししています。中央銀行による金購入がさらに報じられれば、投資家の関心が一段と高まる可能性があります。インドの投資家は金価格に対して従来通り強気な姿勢を維持していて、押し目買いを行ってきました。ただしモンスーンの降雨量が例年より少なく、農村部の所得に影響が及ぶ可能性があることから、そうした強気の姿勢を抑える可能性があります。総じて、アジアの需要は今後、欧米のETFフローが不安定化した場合でも、世界の金投資需要を支える重要な役割を果たすものと思われます。
