助けを求めて…

「絵梨香!」

伸也は絵梨香を呼びながら近くを歩いて探し回った。次第に焦りが出てきて、伸也の足は自然と速くなっていた。するとライフセーバーの姿が見えたので、伸也は走って向かった。

「あ、あの娘がいなくなったんです。さっきまで砂浜にいたのに、姿が見えなくなって。名前を呼んでるんですけど全然見つからないんです」

伸也が息を切らしながら伝えると、ライフセーバーの表情が引き締まった。

「お子さんの名前と服装を教えてください」

伸也は言われるがままに絵梨香の特徴を伝えた。するとライフセーバーは無線で仲間に連絡し、周辺の確認を始めてくれた。海の家にも話が通り、場内放送で絵梨香の名前が呼ばれた。無線でやりとりをしていたライフセーバーは厳しい顔を伸也に向けてきた。

「どうやらそのような女の子は見てないようですね。もしかしたらさっきの放送を聞いてお子さんが戻ってくる可能性もありますが、こちらでも探します。それと水上警察にもこちらから連絡をしておきます」

警察という言葉に伸也は目を丸くした。

「け、警察ですか……?」

「はい、できるだけ探す人手は多い方がいいと思いますので。それに海へ入った可能性も否定できませんし」

海に入ったという言葉を聞いた瞬間、嫌な想像が浮かんできた。しかしそれをすぐに伸也はかき消してライフセーバーに目を向けた。

「お願いします。あの、俺も自分で探しますので何かあったら連絡をください」

そう言って伸也は捜索を再開した。伸也は絵梨香がどこに行ったのか想像した。しかし何も思い浮かばなかった。