ここまでのコラムで、単独ローン世帯とペアローン世帯について、家計のコンディションや住宅ローンの借り方に着目し、その共通点と特徴を確認しました。ペアローン世帯は、同じ世帯年収帯で比較しても借入金額が大きい一方で、情報収集を複線化し、自己資金を一定程度準備するなど、住宅取得に対してより計画的に向き合う姿勢も見られました。
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では、住宅ローンを組んだ「その後」、住宅ローン返済が続く中で、資産形成にはどこまで取り組めているのでしょうか。住宅ローン返済と資産形成の両立に焦点を当て、借入形態別に家計行動や意識の特徴を整理していきます。
ライフプランの策定と資産形成への取組み
まず、資産形成の土台となるライフプランの策定状況を確認します。
住宅ローンの借入時期が直近であるほど、ライフプランを「立てている」「ある程度立てている」と回答する割合が、いずれの借入形態においても高まっています(図表1)。近年では、住宅購入を単発のライフイベントとしてではなく、その後の家計運営や人生設計を含めて考える世帯が増えていることがうかがえます。
なかでもペアローン世帯においては、その傾向がより顕著です。2016年以降、ライフプランを策定している割合は大きく上昇しており、2021年~2025年では「立てている・ある程度立てている」が49.6%と、およそ半数に達しています。この割合は、同時期の単独ローン世帯よりも10ポイントほど多い結果となっています。
【図表1】ライフプランの策定状況
※回答者:住宅ローン利用経験者かつ借入形態(単独ローン・ペアローン)が分かる方 ※5.0%未満はグラフ内表記省略
さらに、住宅ローンと並行して資産形成に取り組む世帯(以下、両立派)も、近年増加傾向にあります(図表2)。単独ローン世帯も両立派が増加していますが、特にペアローン世帯では、2021年~2025年における両立派の割合が50.0%に達しており、住宅ローン返済と資産形成を同時に進める家計運営が、一定の広がりを見せています。
【図表2】住宅ローンの返済と資産形成の両立に対する考え方
※回答者:住宅ローン利用経験者かつ借入形態(単独ローン・ペアローン)が分かる方
もっとも、「両立している」と一口に言っても、その中身は一様ではありません。
実際に、どの程度の金額を資産形成に回しているのか、また、どのような目的や制度を通じて取り組んでいるのかによって、両立の姿は大きく異なります。


