<前編のあらすじ>
笹沼美子さん(仮名)は、3人の子どもを全員国立大学に進学させ、そのうち2人を医師に育て上げました。
子どもたちの教育に人生を捧げるように尽くしてきた美子さん。しかし、長女は希望していた医学部に進学できず、親子の間には複雑な思いが残ります。子どもたちが大学生になってからも「母親」であり続けた美子さんは、やがて子どもたちの結婚にも深く関わっていくのでした。
●前編:いつまでも母親のままでいたかった…3人の子どもを国立大学に進学させた母親と、唯一、医師になれなかった長女の選択
子どもたちの結婚問題。長男の相手に大反対
月日がたち、子どもたちは大人になりました。そこで結婚問題が浮上してきました。
次女は医学部在学中に付き合っていた同級生の医師と結婚。しかし、長女と長男の結婚はなかなか進みませんでした。
長男は自分でも婚活をしていて、婚活パーティで知り合った女子大生と結婚したいと思っていました。両親に紹介するため、家に連れてきたところ、美子さんは猛反対です。反対するだけならいいですが、激怒までしたそうです。
美子さんとしては、子どもの頃からお弁当を作り、食事にも気を配ってきた大切な長男、そして医師になった優秀な長男の結婚相手には、高い理想を抱いていたのです。連れてきた女子大生は、子どものころから何も苦労をしなかったような「ゆるい」人でした。美子さんは長男と同レベルの人でないと結婚は許可できないと思っていたので、その女性が美子さんのお眼鏡にかなうはずはありません。
しかし、そんな美子さんの態度に長男も黙ってはいません。一時は美子さんとの関係が悪化しました。駆け落ちでもするのかと心配になるような場面もあったそうですが、やはり親子です。関係が修復されて、長男は「お母さんの気に入った人と結婚する」と言ったそうです。
長男にとっては結婚の自由がないのかもしれません。しかし、母親に嫌われるような人と結婚しても、その先に幸せはないと考えたのかもしれません。嫁姑問題も過酷になり、その間に入ることになる自分の立場を考えてのことかもしれません。ただ長男は医師という忙しい職業でもあり、結婚相談所に入会をしてお相手を探すことに。紹介できる女性はたくさんいるのですが、なかなかお見合いができずに結婚に至るまでには時間がかかりそうです。
