価格が正しいかどうかではない

今回の事象を、単純に「クレジットの悪化により価格が下落したから問題が起きた」と理解するのは適切ではありません。上場市場の価格が過度に反応している可能性もあれば、非上場評価が実状を反映していない可能性もあります。

重要なのは、どちらの価格が正しいかという二元論ではなく、評価価格を基準とした解約制度が整合的に設計されているかどうかです。

解約設計が機能するための条件

非流動資産に定期的な解約性を付与する設計は、一定の条件が満たされている場合にのみ安定的に機能します。

第一に、保有資産全体の換金可能性が確保されていること。

第二に、評価価格が投資家にとって合理的に受け入れられる水準であること。

第三に、解約規模が制度設計上の想定範囲に収まること。

これらの前提が揺らいだとき、この制度は急速に緊張状態に置かれることになります。