今期も苦戦の見通し 償却費は高水準を維持、頼みのAIも増産の前段階
次に今期(26年12月期)の見通しに移りましょう。SUMCOは2月10日に25年12月期の本決算を公表する予定です。本決算では翌期の業績予想もあわせて開示されることが多く、投資家はそれを材料に今後の成長性を判断することができます。
しかし、SUMCOは業績予想の開示は翌四半期までにとどめ、通期の見通しは公表しない方針です。投資家にとって、SUMCOの今期を予想することは難しいかもしれません。
もっともこれまでの公表情報から、SUMCOは今期も厳しくなる可能性が高いことがわかります。理由の1つが減価償却費です。減価償却費は25年12月期に1168億円を見込み最終赤字予想の主因となっていますが、今期はさらに数百億円程度の増加を見込みます。
好調なAI関連の需要も、本格的な発現は今期に間に合わない見通しです。先端半導体デバイスは増産の方向ながら、増産体制の構築には時間を要する状況で、全体的な立ち上がりは27年以降を見込みます。販売に占める成熟品の比率は一定程度残ることとなり、採算の改善は期待しづらい状況です。
つまり、25年12月期までにSUMCOを苦戦させた要因は、今期も継続することが見込まれます。本決算では今期第1四半期の予想が公表される見通しですが、強い数字は出てこない可能性が高いでしょう。