「オルカン」に代わるファンド候補の特徴は?

「オルカン」に代わって人気を高めたファンドは、「オルカン」と比較すると価格変動リスクが高いファンドになっている。たとえば、「三菱UFJ純金ファンド」は金価格に連動するファンドだが、数千の株式に分散して投資する「オルカン」と比較して「純金」の価格変動率は大きい。たとえば、2025年11月末時点の過去5年間のファンドのリスク(標準偏差)は、「オルカン」の年率13.32%に対して「三菱UFJ純金ファンド」は同17.00%だ。

また、「iFreeNEXT FANG+インデックス」と「メガ10」はわずか10銘柄で構成されたインデックスに連動するファンド。「オルカン」が連動をめざす「MSCI ACWI」は全世界の市場から2500銘柄以上をピックアップして構成銘柄としている。分散効果を考えれば、「オルカン」に比べてファンドの価格変動率は大きくなる。同じように「一歩先いくUSテック・トップ20インデックス」は連動する指数が20銘柄で構成されていること、加えて、「米国」の「テクノロジー株」と投資対象を限定していることから、それだけ価格変動リスクは大きくなる。

「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」はインデックスの構成銘柄数が100に拡大するものの「オルカン」と比べればリスクは高い。例外は「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」で、過去5年のリスクが年率10.77%と「オルカン」よりも低くなっている。日本のみに投資するという点では新興国を含む全世界に投資する「オルカン」よりも地域のリスクを負うことになるが、「オルカン」が抱えている為替変動リスクはない。

このように「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」を除くと、「オルカン」に代わって人気を高めたファンドは、リスクが高いファンドばかりになっている。これは、世界の株式市場が3年連続で値上がりし、多くの市場で史上最高値を更新するほどの高値圏にあるという現状を考えれば、「上がるから買う・買うから上がる」というような高値圏における過度なリスクテイクを感じさせる動きだ。運用実績の短いファンドも多いことから、今後の値動きにはしっかり注意を払っていきたい。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩