どのくらい増える? 5パターンの例
冒頭で年金額のモデルケースを示しましたが、ほかの5つの例(加入年金の種別と性別)もみてみましょう。どのくらい年金額がアップするのでしょうか。
2024年に行われた財政検証(公的年金財政をチェックする健康診断のようなもの)による、2024年度に 65 歳になる人の加入期間や収入をもとにした2025年度の年金額の概算を見てみましょう(月額)。
①厚生年金への加入期間が中心(20年以上)の男性…17万3457 円 (3234円増)
・備考…平均厚生年金期間:39.8年、平均収入:50.9万円 ※賞与含む月額換算。以下同。 基礎年金:6万8671 円、厚生年金:10万4786 円
②国民年金(第1号被保険者)期間中心(20 年以上)の男性…6万2344円(1156円増)
・備考…平均厚生年金期間:7.6年、平均収入:36.4万円、基礎年金:4万8008円、厚生年金:1万4335 円
③厚生年金期間中心(20年以上)の女性…13万2117円 (2463円増)
・備考…平均厚生年金期間:33.4年、平均収入:35.6万円、基礎年金:7万566円、厚生年金:6万1551 円
④国民年金(第1号被保険者)期間中心(20年以上)の女性…6万636 円(1127 円増)
・備考…平均厚生年金期間:6.5年、平均収入:25.1万円、基礎年金:5万2151円、厚生年金:8485円
⑤国民年金(第3号被保険者期間)中心(20 年以上)の女性…7万6810 円(1431 円増)
・備考…平均厚生年金期間::6.7年、平均収入:26.3 万円、基礎年金:6万7754 円、厚生年金:9056 円
(注1)備考の「基礎年金」には、基礎年金額(国民年金記録の免除等を反映させたもの)のほか、基礎年金に相当すると考えられる加算額(※)を含めている。(※)振替加算、経過的加算、付加年金。(注2)令和7年度の年金額は、令和6(2024)年財政検証・年金額分布推計を基に計算した令和6年度の年金額に、金額が改定されない付加年金を除き引上げ率 1.9%を乗じた額を合算して算出。付加年金額は ①24 円、②371 円、③34 円、④241 円、⑤77 円。(注3)端数処理のため年金額は内訳(基礎年金、厚生年金)の合計額と一致しない(出所:厚生労働省)。
公的年金にプラスアルファの選択肢「iDeCo」
令和7年(2025年)度の年金改定は、2025年6月支給(同4月、5月分)から適用されます。公的年金だけでは不安だという人は、iDeCoの利用も視野に入れてはいかがでしょうか。