三菱アセット・ブレインズが発表する「投信マーケット概況」で「国内株式型」に分類されるファンドの2025年1月の月次資金流入額トップは前月トップ15圏外から「日経225ノーロードオープン」が急浮上した。第2位には1月に新規設定された「fundnote日本株Kaihouファンド」だった。前月トップだった「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」は第3位に後退した。第4位に「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」、第5位に「たわらノーロード日経225」が入るなど、国内株インデックスファンドが上位に並んだ。ただ、前月から順位を落としたとはいえ「ひふみクロスオーバーpro」、「ダルトン・ジャパン・パートナー戦略ファンド」などアクティブファンドへの資金流入額は増加している。
◆インデックスが流入額上位だが…
国内株ファンドの資金流入額ランキングでトップになった「日経225ノーロードオープン」も、第4位にジャンプアップした「eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)」も、第5位の「たわらノーロード日経225」も、前月は国内株ファンドの資金流入トップ15に入っていなかった。突然人気化したようにも見えるが、その資金流入額の規模はトップの「日経225ノーロードオープン」でさえ115億円という規模だ。トップの資金流入額が4000億円を超える外国株ファンドとは、流入額の規模が違う。従って、少しの資金の動きでランキングが変わってしまうのが現在の国内株ファンドの状況だ。
前月トップから第3位に後退したとはいえ「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」も資金流入額は前月の46億円が1月は91億円とほぼ倍増している。1月になって新NISAの投資枠(つみたて投資枠は年120万円、成長投資枠は年240万円)が再び全枠が使えるようになって、動きやすくなった資金がインデックスファンドに向かった。ただ、流入額の水準が低いため、この動きが継続するものかどうかは判断が難しいところだ。
一方、新規設定で100億円の資金を集めて募集額の上限に達した「fundnote日本株Kaihouファンド」を設定したfundnote社への期待感の高さは本物のようだ。前月に新規設定した「fundnote IPOクロスオーバーファンド」も残高が少しずつ積み上がって2月21日には約13億円になった。今後、これらのファンドのパフォーマンスが良ければ、ますますその動向に注目が集まるようになるだろう。
また、「ひふみクロスオーバーpro」は前月の資金流入額35億円が1月は39億円に、「ダルトン・ジャパン・パートナー戦略ファンド」は前月の26億円が33億円へとわずかではあるが資金流入額が拡大している。これらファンドへの注目度も決して衰えたわけではないことには注目しておきたい。