3期連続の最高益を達成 今期は初の売上4兆円が視野、買収の米社連結で
次に業績を確認しましょう。
業績は順調に拡大してきました。売上高はおおむね右肩あがりに増加しており、利益の増勢も続いています。
直近の2024年1月期は売上高が3兆円を突破しました。営業利益および純利益は3期連続で過去最高を更新しています。業績は特に開発型がけん引しました。不動産の販売が好調だったこと、運営ホテルで改善が続いていることなどから、開発型は売上高が前期比31%増、営業利益は同78%増となりました。
今期(2025年1月期)も順調です。第3四半期までで売上高は前年同四半期比31%増、純利益は同16%増となりました。4つのビジネスモデルは全て増収増益、特に国際が大きく伸びました。国際の好調は連結を開始したMDC社が寄与しています。
今期は見通しの上方修正にも踏み切っています。修正は第1四半期と中間の決算で実施されました。第1四半期の修正は米MDC社の連結を反映したこと、中間での修正は好調な進捗を反映したものです。
見通しの引き上げ幅は期首予想比で売上高が6580億円、純利益が60億円です。売上高は初の4兆円が視野に入りました。なお、純利益の引き上げが相対的に小さい理由は、MDC社買収に伴う一時的な費用約140億円を計上する可能性があることが反映されたものです(うち33億円は第2四半期で計上済み)。
【積水ハウスの業績予想(2025年1月期)】
・売上高:4兆円(+28.7%)
・営業利益:3200億円(+18.1%)
・経常利益:2880億円(+7.4%)
・純利益:2090億円(+3.3%)
※()は前期比
※同第3四半期時点における同社の予想
出所:積水ハウス 決算短信
次は本決算の公表を控えます。本決算ではMDC社買収に伴う特別損失の額や、翌2026年1月期の見通しが注目を集めるでしょう。本決算は例年3月上旬に公表されています。