普段、投資セミナーの講師を務めたり、個人投資家の相談を受けたりしている中で、老後2000万円問題が勃発して以降、投資に興味を持つ20代女性が急増しているように感じます。そこで、投資を始める20代女性は実際に増えているのか、増えているとすれば、その理由はどこにあるのか、個人投資家からの絶大な支持を誇る楽天証券でマーケティング本部長を務める今井秀明さんにインタビューを敢行! 筆者の体感が事実なのかどうか、20代女性の投資の実態に迫りました!
20代女性の口座開設数が急増!
高山:最近、投資をしている20代女性が増えているように感じていますが、実際のところ楽天証券さんでは、女性の口座開設数は増えているのでしょうか?
今井:まず、女性全体の割合ですが、2020年1月の口座開設者における男女比は6:4となっています。2016年1月〜12月末までの1年間の口座開設数で見ると、男女比は7:3だったので、以前に比べると、ずいぶん女性比率は増えていると思います。
その中でも、20代女性の口座開設数の伸びが特に顕著でして、同じく2020年1月の開設者で全体の10%となっています。2016年の口座開設者では3%だったので、かなり伸びていますよね。
楽天証券 今井秀明マーケティング本部長
高山:実際、数字を伺うと、投資をしている20代女性が増えていることを実感しますね。では、なぜ、投資をする20代女性が増えたと思いますか?
今井:2019年は、例年にも増して老後資金への関心が集まったことが大きなきっかけになったと思います。一般的に投資はお金を儲けたい人がやることというイメージをお持ちの方が多かったようですが、国民全員に関わる老後資金の話題が多くの人に届いたことで、投資が他人ごとから自分ごとに変わった人が多かったのではないでしょうか。これからの時代、投資をしたほうがいいということは分かっているけれど、「知識がない」「お金もない」「損したら怖い……」という層が、投資をやらないとまずい! というマインドに変わったきっかけになったのでしょう。