世界トップレベルの海運グループ LNG船、自動車船は首位級

商船三井は大手海運会社です。ドライバルク船(ばら積み船)やタンカーなどを多数運航しており、船隊の規模は世界でも有数です。隻数ベースでLNG船(※1)は世界1位、自動車船は世界2位となっています。また2024年3月にシンガポールのフェアフィールド・ケミカル・キャリアーズを買収したことで、ステンレス多タンクケミカル船(※2)の船隊規模も世界最大級となりました。

※1 LNG船:液化天然ガスを運ぶタンカー船

※2 ステンレス多タンク船:貨物タンクの内壁がステンレスで、かつタンク数が20超のケミカル船

なお、商船三井は船腹量で世界6位のONE(Ocean Network Express)を持分法適用会社に持ちます。ONEは日本郵船および川崎汽船と3社で設立したコンテナ船の海運会社です。出資比率は日本郵船が38%、商船三井と川崎汽船は各31%です。

ONEの利益は持分法による投資利益として営業外収益に計上されます。またほかにも国内外に多数の持分法適用会社を持っています。商船三井を見るときは、経常利益以降の利益が大切ということです。

商船三井の主なセグメントは以下のとおりです。ONEは製品輸送事業に属しています。製品輸送事業は主要セグメントで最も大きな利益を稼いでいます。商船三井の業績はコンテナ船市況の影響が大きいといえそうです。

【商船三井のセグメント情報(2024年3月期)】

出所:商船三井 決算短信

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