4つの地銀連携を締結 アライアンス戦略で成長を目指す

群馬銀行の特徴の一つに外部連携の多さがあります。

地銀同士で協業するケースは少なくありません。群馬銀行は特に積極的で、4つの連携を結んでいます。

【群馬銀行の主な外部連携】
・TSUBASAアライアンス:千葉銀行、中国銀行など9行
・群馬・第四北越アライアンス:第四北越銀行
・りょうもう地域活性化パートナーシップ:足利銀行
・フィンクロス・パートナーシップ:池田泉州銀行、きらぼし銀行など7行

出所:群馬銀行 アライアンスの取組み

TSUBASAアライアンスは千葉銀行と中国銀行、第四北越銀行(当時は第四銀行)が2015年に発足させた広域連携です。全10行が参加しており、群馬銀行は2020年に参加しました。協調融資や相続関連業務で協業しており、累計の収益効果は2024年3月期で71億円とみられています。収益効果は2026年3月期までに105億円へ拡大する見込みです。

第四北越銀行とは2行間でも連携協定を結んでいます(群馬・第四北越アライアンス)。2021年に締結し、店舗の共同運営や取引先交流会の開催などで関係を深めてきました。両行合算の累計収益効果は2024年3月期で80億円、2027年3月期までに131億円を見込みます。

2行間の連携協定は足利銀行とも結んでいます(りょうもう地域活性化パートナーシップ)。群馬県と栃木県にまたがる両毛地区での協業を目的に2022年に締結しました。連携における融資等の累計額は2024年3月期までに905億円まで積み上がっています。

フィンクロス・パートナーシップはデジタル化を推進する連携協定です。池田泉州銀行や筑波銀行ら7行で2018年に発足させました。2019年にはきらぼし銀行が参加し、加盟行は全8行となっています。デジタル化に必要なコストを分け合い、各行の負担を抑制する狙いがあります。

外部連携は収益力の強化やコストの削減といったシナジー効果に期待できます。群馬銀行は外部の力を活用し、持続的な成長を目指します。

文/若山卓也(わかやまFPサービス)