実態は税金に近い? 未納が続けば財産差し押さえも 

国民年金の保険料は納付期限から2年以内に納付しないと、納付自体が原則できなくなるため未納扱いに。未納が続き、納付期間が10年に満たないと将来年金を受け取ることができません。しかし保険料という名前から勘違いしやすいのですが、民間の保険と違うのは保険料の支払いが“義務”ということ。実態は税金に近く、未納が続けば督促を受け、財産を差し押さえられることも。

年金未納は過去に何度か社会問題になっており、特に景気が悪化した2002年度の納付率は62.8%で、実に4割近い人が未納に。しかし近年は景気回復から納付率が改善した結果、2023年度は83.1%に達しています。

年度ごとの納付率は景気などで増減しますが、個人でみた場合、未納経験者はどれだけいるのでしょうか。調査はコンサルティングを行う紀尾井町戦略研究所株式会社が全国18歳以上の男女1000人に「国民年金や厚生年金の保険料について納めなければならない期間に支払っていたか」と質問。

結果、「支払っていない期間がある」と回答した人が30.7%にのぼり、「まったく支払っていない」人も1.5%存在。また自営業、専門職(士業等)、自由業などで未納の割合が4割台など、働き方も納付状況に影響している可能性があります。

出所:紀尾井町戦略研究所株式会社 「公的年金に関する意識調査」