大企業に入社できれば一生安泰?

2024年3月期決算を発表するタイミングに合わせ、大企業の多くが人員削減を発表しています。一例を挙げると……

資生堂・・・国内で早期退職1500人を募集。45歳以上かつ勤続年数20年以上の社員を対象。

オムロン・・・国内外で2000人の削減。国内においては1000人の希望退職を募集。勤続年数3年以上かつ年齢40歳以上の社員が対象。

東芝・・・間接部門を中心に、早期退職優遇制度で最大4000人を削減。

コニカミノルタ・・・国内外で2400人の人員削減。事務機などの海外生産拠点や、各国の販売子会社などの正規社員と非正規社員を対象。

ワコール・・・150人の希望退職者を募集。勤続年数が15年以上の販売職を除く従業員のうち、満45歳以上の正社員および契約社員、満50歳以上の管理職と定年後再雇用者が対象。

住友化学・・・国内外で4000人の人員削減。事業売却や再編、合理化などを通じて削減する。

東京商工リサーチが5月17日に発表した「2024年上場企業『早期・希望退職募集』状況」によると、5月16日までに「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は27社で、前年同時期の20社に比べて増加しました。上場区分では東証プライム市場上場企業が17社を占め、募集を開始した企業の直近通期最終損益は17社が黒字でした。

ちなみに前回調査では、募集企業21社のうち、黒字企業は12社だったので、黒字決算でもリストラを進める企業が増えていることが分かります。また、上記に挙げた5社のうち、東芝は非上場になっているので、東京商工リサーチの数字には含まれていません。