今期は利益も過去最高 上場50周年の記念配当も予定

今期(2025年2月期)の見通しはどうなっているのでしょうか。

イオンは今期に売り上げ10兆円を計画しています。全セグメントで増益を予想しており、連結の各段階利益でも増益を見込んでいます。計画通りなら、営業利益と経常利益は過去最高を更新します。

【業績の見通し(2025年2月期)】
・売上高:10兆円(+4.7%)
・営業益:2700億円(+7.6%)
・経常益:2600億円(+9.5%)
・純利益:460億円(+2.9%)
※()は前期比

出所:イオン 決算短信

今期計画には想定される費用の増加分も反映されています。前期比で人件費は650億円、水道光熱費は100億円、物流費は40億円の増加を見込みます。人件費には戦略的な積み増し分500億円も含まれます。

近年は特に人件費の上昇が顕著です。2024年2月期は前期比で800億円以上増加しました。今期も人件費の増加を見込みますが、増加幅はやや緩やかになる見通しのようです。

成長投資も拡大させます。

イオンは今期に5000億円~5500億円の投資を計画しています。前期は3962億円で、中期経営計画(2021年度~2025年度)の期間中は平均して4000億円~4500億円を投じる計画でした。

投資の内訳は店舗に75%(国内50%、海外25%)、デジタル・物流に25%です。海外の出店を進めるとともに、国内はネットスーパーや店舗のデジタル化を強化し、収益の向上を図ります。

また、今期は記念配当の予定もあります。

イオンは1974年9月に上場しており、今期は上場50周年にあたります。それを記念し、上乗せの配当金を出す予定です。

予想配当額は1株あたり40円です。2024年5月10日終値(3336円)で計算した配当利回りは1.2%となります。

【予想配当(2025年3月期)】

      中間   期末   通期  
 普通配当 18円 18円 36円
 記念配当 2円 2円 4円
 合計 20円 20円 40円

出所:イオン 決算説明会資料