株式市場は好評価 同業他社ではバリュエーション高め
株主優待が魅力的でも、株価が下落すれば差し引きでマイナスとなる可能性があります。キッコーマン株式の値動きも確認しておきましょう。
キッコーマンは2022年、ロシア・ウクライナ情勢から売られる展開がありました。しょうゆの主原料である大豆や小麦が高騰したことから業績の悪化が懸念されたと考えられます。
2023年4月以降は株価の上昇が続いています。2024年3月には従来の上場来高値(2028円、2021年12月)を突破しました。株価上昇率は2024年4月までの5年間で80%に達しています。
キッコーマンを同規模の食品製造業と比べると、PERやPBRが高いことがわかります。割高と見ることもできますが、投資家の期待が高いと考えることもできるでしょう。
【主な食品製造業の時価総額とPER・PBR】
時価総額 | PER (会社予想) |
PBR (実績) |
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味の素 | 2兆9643億円 | 29.68倍 | 3.66倍 |
キッコーマン | 1兆8875億円 | 36.72倍 | 4.08倍 |
日清食品HD | 1兆2578億円 | 23.17倍 | 2.58倍 |
ヤクルト本社 | 1兆0213億円 | 17.89倍 | 1.65倍 |
東洋水産 | 1兆0204億円 | 21.86倍 | 2.17倍 |
※2024年4月9日終値
出所:各社情報より著者作成
ただしキッコーマンだけが特に買われているわけではありません。直近5年間の株価上昇率は上記5銘柄で3番目です。