資金流出額1位は「次世代通信関連世界株式ファンド」

 

1月の資金流出額1位は、「次世代通信関連世界株式ファンド」だった。同ファンドは、三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用する投資信託で、通信技術の発展によって成長が期待できる企業に投資を行う。1月末の基準価額は2万1151円と12月末の1万8851円から約12%上昇しており、利益確定の売りがでたと考えられる。また、流出が目立ったのは、指数の2倍の値動きをする投信で、デリバティブ(金融派生商品)を活用しているものである。年初から相場が上昇したことを受け、利益を確定させたいと考える投資家による解約が増えたと見られる。大和アセットマネジメントが運用する「iFreeレバレッジNASDAQ100」は、120億円の流出超となった。新NISAでは、デリバティブの使用をヘッジ目的(為替変動リスクを抑えるなど)に限定するという制限がかけられた。これは、レバレッジ型や通貨選択型など、相対的にリスクの高い商品を除外するためである。同ファンドは、新NISA対象外となったことも資金動向に影響を与えた可能性がある。新NISAの導入とそれに伴う制限が、投資信託の資金動向に大きな影響を与えていることがわかる。

■次世代通信関連 世界株式戦略ファンド
基準価額 1万8851円
信託報酬 1.848%(年率・税込)
純資産残高 3997.43億円

<騰落率>
1カ月 1.84%
3カ月 12.17%
6カ月 12.44%
1年  45.93%

※12月末時点