既に資産形成に取り組んでいる読者の中には、年末年始、NISA制度について友人や家族から相談を受けたという人も多かったのではないだろうか。筆者もご多分に漏れず、十数年ぶりに会った友人から行きつけのレストランのスタッフに至るまで、ありとあらゆる場面で質問攻めにあった。10年前の一般NISA、6年前のつみたてNISA開始時とは比較にならないほど、新NISAの認知度がじわじわと高まっていることを実感した。
そこで今回は、新NISAの開始に際し、筆者の元に寄せられた数々の疑問や質問から、特に多かった内容を一問一答形式でご紹介する。
1.1日でも早く始めた方がいい?
質問
「SNSや各種メディアを見ていると、新NISAはすぐに始めないといけないような印象を受けます。まだあまり理解できていないので、もう少し勉強してから始めたいのですが……」
回答
1日単位で焦る必要はなし。
新NISAは生涯利用できる制度に生まれ変わったので、当座の生活資金を確保し、制度について一定程度理解してから始めても決して遅くはありません。ただ、目標を決めておかないと、ずるずると先延ばしになってしまう可能性があります。ざっくりと、「2024年以内」、「基本給が上がったら」といった目標を立て、「新NISAデビュー」に向けた準備をすることをおすすめします。
なお、「当座の生活資金」のめやすは、安定的な収入がある会社員の方なら月給の6カ月程度と考えておくとよいでしょう。