新NISAで積み立てる投資信託。ネット証券選びで損トクはないか?

A:大手ネット証券だと扱い商品の違いはあるが、損トクの差はほとんどない

初めて投資にチャレンジするのであれば、積み立て投資が最もトライしやすくおすすめです。積み立て投資は一括投資とは異なり、スタートするタイミングに投資の成果があまり左右されないことも始めやすい理由の一つです。

NISAは銀行や郵便局でもできますが、将来、別の投資にもトライしてみたくなる可能性も考えれば、個別株も扱う証券会社で口座を開設したほうが、のちのちの自由度が高くなります。

また、銀行はNISAで投資できる投資信託が限られている傾向がありますが、大手ネット証券であれば対象の投資信託のほとんどを扱っているので選択の幅も広がります。

コストが安く、資金をたくさん集めて安定した運用を行っているものを選ぶ

NISA口座を開設したら、積み立てる投資信託を選びます。

新NISAのつみたて枠で買える投資信託は、投資の成果が一定の指数に連動するインデックス投信が大半で、連動する指数が同じならどの商品を選んでも投資成果はほとんど同じです。コストが安く、資金をたくさん集めて安定した運用を行っているものを選ぶとよいでしょう。

投資する対象は、全世界の株式に分散投資するのがいいでしょう。1本の投資信託で世界中の株式市場に投資できる商品もありますし、日本や先進国、新興国など各地域の株式に投資する投資信託を組み合わせて買うこともできます。

1本にまとめるのが最もシンプルではありますが、対象ごとに投資の値動きやパフォーマンスは異なるので、分けて投資をしておくと現金が必要になったときに成績のいいものから換金し、低迷している対象は回復を待つということができます。

投資したい対象別 おすすめの投資信託

投資したい対象別におすすめできる投資信託をピックアップしました。

ここでは、手数料が最安水準の「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズを紹介していますが、このほかにも「たわらノーロード」 「ニッセイ」 「iFree(アイフリー)」「SBIインデックス」などの低コストインデックス投信シリーズがあります。

商品間のコスト差はごくわずかなので、これらのシリーズならどれを選んでも大きな差はありません。金融機関によっては扱いがないものもありますが、大手ネット証券であればこれらのシリーズにはほぼすべて投資できます。

『知っている人だけが得をする 定年前後のお金の選択』

森田悦子 著
発行所 青春出版社
定価 1,155円(税込)