「貯蓄から投資へ」と言われても値下がりが怖くてやれない

投資(株式投資・投資信託など)にかぎらず、日常生活でもよく「損をした」と言います。「この映画、大はずれだったわ! 見て損した! 途中で席を立とうかと思った」とか「この新商品のお菓子、おいしくない。損だ……」と言うとき、その支出はもう戻ってきません。これは「投資以外で損をする&取り戻せない」パターンです。

最近ではメルカリなどのフリマアプリがあるので、服などは、買って失敗しても売りに出すことで、何割かの損を取り戻せることもあります。しかし全額が戻ってくることはまずありません。こちらは「投資以外で損をする&取り戻せる可能性あり」のパターンということになります。

「投資で損をする」場合、「値下がりしたところで売る」ことを「損失確定」という言い方をします。これがまさに「取り戻せない」損ということになります。ちなみに10%損して売った場合、買い直して10%値上がりしても元には戻りません(100が90に減ったあと、10%増えても99までしか戻らない。さらに売買手数料などがかかるため99より低くなる)。

「やっぱり投資も損は取り戻せないじゃないか」と思うかもしれませんが、実は投資の損は「取り戻せる可能性があり」ます。株価が短期的に下がったり上がったりするといっても長期的には経済は成長するので、回復していく可能性が高いからです。