MUFGの看板商品

2022年12月、「モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし)」の純資産総額が初めて2000億円に到達しました。設定が2012年とやや若い銘柄ですが、三菱UFJフィナンシャル・グループの預かり残高上位にランクインしています。

【モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし)の預かり残高順位】

   三菱UFJモルガン・スタンレー証券   三菱UFJ銀行 
2020年3月末時点  3位 18位
2021年3月末時点 2位 17位
2022年3月末時点 2位 16位

出所:三菱UFJフィナンシャル・グループ MUFGの「お客さま本位の取り組み(2022年3月)」

【モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし)】
 

出所:三菱UFJ国際投信「ファンド詳細」より著者作成

モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし)の魅力はどこにあるのでしょうか。

下がりにくい運用が魅力

モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし)は、下落相場でも相対的に下がりにくい運用が評価され資金が集まっていると考えられています。

モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし)は運用の一部をモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント(所在地:イギリス)に委託しており、同社の「グローバル・フランチャイズ戦略」と同様のプロセスで運用されます。

グローバル・フランチャイズ戦略とは、徹底した個別分析によって世界の「プレミアム企業」を探し出し、フリー・キャッシュフロー利回り(※)などから割安だと判断できる20~40銘柄に集中投資する戦略です。

※フリー・キャッシュフロー利回り:1株あたりフリー・キャッシュフロー÷株価

【「プレミアム企業」の要件】

競争優位の無形資産を持つ ・高いブランド力
・有力な特許
・強固な販売網 など
借入金に頼らず高い収益力を持つ   ・高い売上高利益率
・高い投下資本利益率
・低い設備投資依存度 など  
高い収益力を持続できる ・高い参入障壁
・質の高い経営陣
・既存事業の成長 など

 

プレミアム企業は競争で優位な立場を築いていることから、安定した収益の獲得が予想されます。それに集中投資するグローバル・フランチャイズ戦略は、下値抵抗力の発揮が期待できるでしょう。

事実、モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントで行われたグローバル・フランチャイズ戦略は、年次リターンがマイナスとなったことは3回しかありません(1996年3月~2022年1月)。平均月次騰落率も、上昇相場では相場に追随し、下落相場では損失が限定される傾向にありました。

【グローバル・フランチャイズ戦略の平均月次騰落率(1996年3月~2021年11月)】

   グローバル・フランチャイズ戦略   先進国株式(※) 
株式市場が上昇した月   2.8% 3.3%
株式市場が下落した月 -1.7% -3.7%

※MSCIワールドインデックス

ダニエル・カーネマン氏らが提唱した「プロスペクト理論」によれば、投資家は利益の喜びより損失のストレスの方が強く感じるとされます。モルガン・スタンレーグローバル・プレミアム株式オープン(為替ヘッジなし)は、損しにくい運用が投資家のニーズと合致し、支持されているのだと考えられます。