25年の積立投資で2000万円を達成する実現可能性を試算

ニッセイ基礎研究所の基礎研レポートで、「老後のための2000万円をどうやって確保するか」という内容が公開されています。2019年に発表された金融庁の報告書で話題になった「老後2000万円問題」では、2000万円という数字だけが独り歩きした感はありましたが、同時に「老後、ある程度豊かな生活をするためには、2000万円程度を自助努力で作らなければならない」という認識が広まったのも事実です。

では、2000万円という資産を築くためにはどうすれば良いのでしょうか。確定拠出年金やつみたてNISAなど少額投資の非課税制度が充実するなかで、2000万円を達成する実現可能性はどの程度あるのでしょうか。同レポートでは、そのシミュレーションを行っており、これから資産形成をする人たちにとっては、参考になると思われます。

まず、前提条件として積立期間を25年に設定しています。そのうえで毎月、前月末に国内債券型、外国債券型、国内株式型、外国株式型、バランス型という5種類の資産クラスで積立投資を行い、2000万円を達成できる確率を示しています。ちなみに積立期間については、1984年12月末から2009年12月末、1985年12月末から2010年12月末、1986年12月末から2011年12月末、というように1カ月ずつずらした25年間の積立期間で、最終的には1997年12月末から2022年7月末までの、全152ケースについて、2000万円の達成率を調べています。

それによると、毎月の積立金額を2万円にした場合、国内債券型、外国債券型、国内株式型、バランス型はいずれも0%という結果になりました。そして、外国株式型の場合、辛うじて17%の達成率となっています。