副業しても大丈夫? 税金は? 副収入を得る場合の注意点

会社員が副業に取り組む場合、まずは勤め先が副業を認めているか確認しましょう。冒頭でお伝えした通り、副業を認めていない企業はまだまだ多いです。就業規則などで禁止されているにもかかわらず副業を始めた場合、ペナルティーが課せられる可能性があります。

本来、私たちには自由に働く権利があり、企業にそれを制限することはできません。しかし、一定の条件の下で副業を禁ずることは認められています。厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」によると、過去の判例などから以下のようなケースでは副業禁止が認められやすいようです。副業禁止が違法であるように解説されることもありますが、そうではないことに注意してください。

【副業の禁止が認められるケース】
・労務提供上の支障がある場合
・業務上の秘密が漏えいする場合
・競業により自社の利益が害される場合
・自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合

出所:厚生労働省 副業・兼業の促進に関するガイドライン

また、副業で収入を得る場合は税金にも注意しましょう。副業で利益を得た場合、基本的には確定申告が必要です。細かいルールはありますが、副業で20万円を超える所得(利益に相当)を得た場合は確定申告が必要だと覚えておいてください。

【会社員の副業で確定申告が必要になる主なケース】
・1カ所から給与の支払いを受けている人で、給与所得および退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人

・2カ所以上から給与の支払いを受けている人のうち、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額と給与所得および退職所得以外の所得金額との合計額が20万円を超える人

出所:国税庁 タックスアンサー No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。