1995年の5月29日、日本で初めてETF(Exchange Traded Fund=上場投資信託)が証券取引所に上場しました。一般的な投資信託とは異なる特徴があり、今では人気商品の1つとなっています。

ETFと一般的な投資信託にはどのような違いがあるのでしょうか。本記事ではETFの概要と、少し変わったユニークなETFについて紹介します。

株式と同じように取引できる投資信託

ETFとは特定の指数に連動するよう運用される投資信託です。指数とは市場の動きを表す目安のようなもので、日経平均株価などが該当します。指数は直接買えませんが、その指数に連動するETFを買えば同じようなパフォーマンスを得られるでしょう。

ただしこの特徴は一般的なインデックスファンドにもいえます。ETF最大の特徴は取引所に上場していることでしょう。一般的な投資信託は1日に1回しか取引できませんが、ETFは取引所で1日に何度もリアルタイムに売買できます。

日本最初のETFは「日経300株価指数連動上場投信(日経300ETF)」となりました。日経株価指数300という指数への連動を目指すETFで、野村アセットマネジメントが運用しています。

【日経株価指数300の直近パフォーマンス】

※2022年は4月末まで

出所:日本経済新聞社 日経平均プロフィル 東証株価指数300

なぜ日本最初のETFに日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)が採用されなかったのでしょうか? 当時はETF制度が始まったばかりで、ルール上ETFの指数には日経株価指数300しか採用できませんでした。そのため日経株価指数300が最初のETF参照指数を務めたのです。

現在では日経平均株価指数などの国内株価指数はもちろん、外国の株価指数や金といった商品指数などへの連動を目指すETFが236本上場しています(2022年5月21日時点)。