自信がないのは資産形成につながる投資の知識?

ところで、ひとことで「マネーリテラシー」といっても、中身はかなり幅広なものになります。家計の収支管理から始まり、資産形成、保険、税金の他、金融市場や経済全般に関する知識も、広義のマネーリテラシーに含まれると考えられます。

ただ、恐らくここで多くの人が「マネーリテラシーに自信がない」と言っているのは、なかでも資産形成の部分ではないでしょうか。

家計の収支管理は、収入に比べて支出を減らせば良いだけという当たり前すぎる話ですし、税金については、自営業で確定申告をしている人は、ある程度の知識を持たなければなりませんが、会社勤めの人は月々の給料から源泉徴収されているので、節税の余地は限られています。

「お金の知識を身につけたい」と答えた人が8割以上いて、その理由から察するに、恐らく多くの人が自信を持てずにいるマネーリテラシーは、金融市場や経済全般に関する知識を含めた資産形成に関する部分と思われます。

「給料だけでは生活していけないほど生活が苦しい」、あるいは「老後が心配だから」という悩みは、収入が増えれば解決する問題です。

とはいえ、会社勤めをしている限り、副業で収入を増やすには限界があります。そうなると誰もが考えるのは、投資を中心とした資産形成でしょう。少なくとも、この超低金利下において預貯金で資産形成しようと思っても、収入増と節約で生み出した余剰資金の範囲での積み上げにしかならないので、本気で「殖やそう」と考えるなら、マーケットの力を借りるしかありません。つまり「投資」です。

しかし、投資をするためには、金融市場や経済全般に関する知識が必要になりますし、株式や投資信託など投資商品の仕組みも勉強しなければなりません。勉強しなければならないことが山積みで、だからこそ「難しそう」、「どんな情報を、どのように収集するべきなのかがわからない」、「情報が多くて判断ができない」という理由から、お金に関する情報収集をしていない人が過半数を占めていると考えられます。