義務教育でもお金はかかる!? 意外にかさむ教材費・実習材料費

日本国憲法では義務教育については「これを無償とする」とはっきりと書かれている。もちろん、公立の学校に入れば、中学卒業までは入学金や授業料を徴収されることはない。教科書も無償で配布される。だが、逆に言えば、それ以外のお金はほぼ親が負担することになる。

この春、新入学の家庭はすでにランドセル、制服などを用意されているかと思う。しかし、それで終わりではない。入学後にも、学用品や研修の積み立て費など、何かと出費があるものなのだ。

入学後に出費が必要なもの(例)

<小学校>
教材費(楽器、体操服、水着、上履きなどの費用)、修学旅行積立・見学費など

<中学校>
教材費、修学旅行積立・研修旅行費、部活動ユニフォーム、(通学用の)自転車など

文部科学省が発表した平成30年度子供の学習費調査では、公立小学校でかかる1年間の学校教育費(学校でかかるお金)は平均で63,102円。×6年間と考えると、意外に多いと思う方もいるのではないだろうか。

内訳をみると「図書・学用品・実習材料費」に最もお金がかかることがわかる(31.2%)。絵具や習字道具、裁縫道具などは学年が上がるごとに随時購入が必要となり、6年間で一揃い買わされる。

欧米などでは学校にある備品が用意されることが多いようだが、たとえ授業で必須のものでも、日本では基本的に親が教材費を負担する仕組みになっている。

<公立小学校における学校教育費の内訳>

出所:文部科学省 平成30年度子供の学習費調査結果を元にFinasee作成

それ以外にも、共働きの家庭は学童保育の料金などもかかってくる。延長預かりや習い事への送り迎えサービスのある民間の学童保育などに預けると、かなり高額になるケースもある。このへんも家庭の事情によって必要な金額は変わってくるので注意が必要だ。