米連邦準備制度理事会(FRB)は3月にも利上げを開始する見込みだ。日経平均株価をはじめ世界の株式市場でFRBによる金融引き締めが警戒されて投資家心理が悪化している。利上げの開始時期については、市場関係者も想定済みのため、利上げの実施回数やバランスシートの縮小といった次の段階に関心が移る。FRBのパウエル議長や高官の発言に市場関係者からの注目が集まっている。FRBは想定よりも前倒しで引き締め策を実行する可能性が高く、次回3月のFOMCに注目が集まる。

FOMCの決定内容が株や為替に大きな影響

次回FOMCは、3月15日、16日に開催される。そもそもだが、FOMCとは「Federal Open Market Committee」の略で、和訳すると「米国連邦公開市場委員会」になる。米中央銀行ともいえるFRBが開き、年に8回開催される。景況判断や政策金利の引き上げや引き下げなどの方針を決定する会合で、世界の市場関係者が注目する。政策金利は、フェデラルファンド(FF)金利とも言われ、FOMCではFF金利の誘導目標を決定する。日本に置き換えると日銀による金融政策決定会合がそれにあたる。

FOMCのメンバーは、パウエルFRB議長を筆頭に、FRB理事や各地区の連邦準備銀行総裁で構成される。米国は世界経済の中心で、米国がくしゃみをすると日本は風邪を引くともいわれるように世界経済への影響が大きく、FOMCの決定内容は株式市場や為替市場に大きな影響を与える。特に市場関係者による事前予想が外れるなど決定内容と大きくずれた場合は、世界の金融市場に与える影響も計り知れない。FOMCの声明文は、会合最終日に公表され、議事要旨は政策決定日であるFOMC開催最終日の3週間後に公表される。

現職のパウエルFRB議長は、当初2022年2月で任期が切れることになっていたが、2021年11月にバイデン米大統領(民主党)によって再任された。バイデン大統領による再任の背景には、コロナ禍で経済を安定させる対応策が評価されたことだけではない。4年前にトランプ前大統領から任命されるなど共和党からの支持もあり、民主党、共和党といった党派を超えて支持が得られそうだという政治的思惑も絡む。