REIT型の12月リターン1位は「オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)」(9.18%)
REIT型ファンドの12月リターン1位は、「オーストラリアREIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)」の9.2%だった。同ファンドはオーストラリアのREIT(不動産投資信託)に投資し、原則として為替ヘッジは行わない。同ファンドの12月末時点における騰落率は、以下の通り。
1カ月 9.18%
3カ月 11.73%
6カ月 13.09%
1年 26.44%
12月だけでなく、1年間を通して高いリターンとなっている。12月上旬は新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大により、オーストラリアのREIT市場は上値の重い展開だった。しかし、オミクロン株の危険度はデルタ株などに比べて低いとの観測を受けて懸念が和らいだことから、下旬にかけてオーストラリアのREIT市場は上昇した。オーストラリア政府は引き続き経済活動の再開に対して前向きな姿勢をとっており、オーストラリア経済は元の回復軌道に戻ることが期待されている。2022年1月以降も引き続き高いリターンをだすかどうかに注目だ。
12月はREIT型ファンドのパフォーマンスが好調
外国REITを中心に幅広い銘柄がプラスになり、12月のREIT型ファンドのリターンは4.9%と資産カテゴリー別で首位となった。REIT型ファンドの1年間のリターンも30.2%と、外国株式の27.7%を上回りトップとなっている。欧米を中心にオミクロン株の感染拡大が続いているが、経済活動の制限には至らないとの見通しや、欧米でインフレ率の上昇が続いていることから、REIT型ファンドは上昇傾向となっている。ただ上位10ファンド中、6ファンドが12月に資金流出となっている。REIT型ファンド全体では、12月に約360億円の資金流出となった。流出額はやや減少傾向にあるものの、11カ月連続で流出超となっている。外国株式型ファンドに高水準の資金流入が続く一方、よりリターンの高いREIT型ファンドからは資金流出が続いているのだ。2022年は、REIT型ファンドからの資金流出が止まるかどうかに注目している。