「いくら稼げば離婚できますか?」。5人目の夫との離婚を考えている62歳の優子さん(仮名)が、FP兼夫婦問題診断士の筆者のところに相談に来られました。優子さんは専業主婦で、具体的な婚姻歴はバツが3つ、4人目の夫とは死別、5人目が現在の夫の誠司さんです。どうして離婚を考えるに至ったのか、どのような条件であれば、離婚しても生活が成り立つのか優子さんの事例をお伝えします。

遺族年金と内職では足りず…貯蓄を切り崩す日々

優子さんが誠司さんと結婚したのは2年前、婚活イベントで出会ったそうです。優子さんにはそれまで4人の夫がいました。1人目の夫とは性格の不一致で7年で離婚、2人目の夫とは夫の浮気で3年で離婚、3人目の夫とも性格の不一致で5年で離婚、4人目の夫とは結婚12年目で死別です。結婚後はずっと専業主婦で、死別後も4人目の夫が残したマンションに住み、誠司さんと再婚するまでは毎月2 〜3万円の内職と約10万円の遺族年金、そして貯蓄の切り崩しで生活をしてきました。

貯蓄の切り崩しが必要だった主な理由は、美容に関心が高く、気になる商品があるとつい買ってしまうことと、整体に行かないと体の調子が悪いということで定期的に通っていることです。毎月5万円ほど貯蓄を切り崩していました。

死別した当時、50代前半だった優子さんは、貯蓄を切り崩さないと生活できないなら、外で働くことを考えるべきでしたが、ずっと専業主婦だったため「今更働けない」と内職を続けてきました。その結果、1500万円あった貯蓄は、今では900万円になりました。

今は誠司さんと一緒にマンションに住み、誠司さんの収入で生活できていますが、結婚後の2人の貯蓄はゼロです。2人で築き上げた財産はなく、財産分与の対象となるものはありません。このような家計状況ですが、優子さんは誠司さんとの結婚生活を終わらせたいと考えています。