口座を握っていたのは夫。初めて教育費をエクセルに

この出来事をきっかけに、裕子さんは家計の管理そのものを徹底的に振り返りました。夫が口座を管理していて、自分は細かな支出やお金の動きを十分に把握できていなかったのです。

「私は毎日の買い物をしているから、家計をわかっているつもりでした。でも、全体は見えていませんでした。夫が管理しているから大丈夫、としていたことも反省しました」

生活費をやりくりすることと、家族のお金をすべて把握することは違います。裕子さんは、これからはすべて透明にすることを目標に、まず受験と進学にかかる費用をエクセルへ入力しました。

受験料、入学金、授業料。今まで「中学受験にはお金がかかる」とひとまとめにしていた支出を、ひとつずつ書き出していきます。

そうして初めて、個別指導代を出せるかどうかだけでは済まないことが、はっきり見えてきました。受験するためのお金が必要で、合格したら入学するためのお金が必要になる。そして入学後も、授業料の支払いは続きます。もう1人の子どもの教育費も、同時に考えなければなりません。

「遅いですよね。子どもが小6になってから、初めてこんなふうに数字を並べているなんて。塾に入る前に、夫と一緒にやっておくべきでした」

このことがきっかけで、「節約していれば何とかなる」という言葉で済ませてきた夫婦が、同じ未来と数字を見て作戦を立て始めた瞬間でした。