「自分も、稼げるんじゃないか」

実は私の父もギャンブルとお酒で身持ちを崩した男だった。仕事は続かず、母が稼いできたお金を使い込み、さらに借金まで重ねるような父。

「父のようにはなるまい」

そう思ってきた私。それなのに。「親類のおじさんがパチンコで勝った」と聞くとつい、心に浮かんだのは……。

「自分も、稼げるんじゃないか」

気付いたら、パチンコ店に向かっていた。

最初は、少額からだった。しかし日が経つにつれ、1日で何と5万円も使い込んでしまうように……。後悔を繰り返す日々が続いた。

そうして1年。気づけば今まで苦労して貯めてきた貯金を全て、使い果たしてしまっていた。それでも……。

「パチンコに行きたい。でもこのままだと借金を重ねて……。いずれ父のようになってしまう……!」

そう思った私は、やっと母と精神科の主治医に「自分はギャンブル依存症だと思う」、そう打ち明けたのだった。

本当は知られたくなかった。恥ずかしくて、申し訳なくて……。でも人生を変えるためには、自分の状況を打ち明けなければ、きっとギャンブル依存症から脱することは、できない。