楽しそうな外食写真——崩れ去った信頼、そして裁判へ
「何か事情があるのかもしれない」
それでもなお、相手を信じたい気持ちが残っていた。
ところがある日、目にしたのは、SNSに投稿された楽しそうに外食をする写真。「返すお金がない」と言っていた人が、笑顔で食事をしている。
スマホを持つ手が、ガタガタと震えた。
怒りというよりも、自分が信じてきたものが、音を立てて崩れていく気がした。
「お金がないって……あれは全部、うそだったの?」
……結局、腹をくくって、裁判を起こすことにした。
裁判所へ向かう電車の中。
「どうしてこんなことになったんだろう」
そう、何度も考えた。
お金を返してほしいのは当然。けれど、それ以上に……。
約束を守ってほしかった。信頼を返してほしかったのだ。
裁判の準備をしながら、借用書や通帳、振込履歴を何度も見返していたその時、初めて気づいた。
「人を信じること」と「お金を預けること」を、全く同じものとして混同していたのだと。
