買収したジェイミソンの貢献はいつから? 償却費は増加もEPSにはプラス
大型買収の注目点は、「利益につながるかどうか」です。ジェイミソン買収で、見込まれる業績インパクトに迫りましょう。
ジェイミソンの買収は完全子会社化が前提のため、利益は少数株主に流出せず、原則として全額がキリンHDに反映されます。ヘルスサイエンス事業の事業利益は、もともと30年12月期に300億円台前半(25年12月期:111億円)を目指していましたが、これにジェイミソンを合算すると450億~500億円程度が視野に入る状況です。
ただし、これは「のれん」や無形資産といった取得資産の償却前の単純合算値であり、実際の反映分は目減りが予想されます。
ジェイミソン買収で計上される無形資産は、23年のブラックモアズ買収時と同水準の1500億~1600億円程度と見込まれています。ブラックモアズの償却費が年間約20億円であることを踏まえると、ジェイミソンでも一定規模の償却費が発生する公算です。
一方、キリンHDはジェイミソン買収において、取得資産の償却後もEPS(1株あたり純利益)には一定のプラスが期待できるとも説明しています。買収は、競争法などの承認が得られることを前提に、今期(26年12月期)第4四半期に完了を予定します。
償却といった条件の詳細は買収完了後に説明するとしており、現時点では確定していませんが、早ければ来期(27年12月期)からEPSに寄与する見通しです。
なお、キリンHDはジェイミソンの買収によるシナジー効果も見込んでおり、その発現には一定の時間がかかると考えられます。ジェイミソンの本格的な貢献は、もう少し時間がかかるでしょう。