入院前の挨拶を最後におばあちゃまが急逝

おばあちゃまは4年前、急な入院から半月も経たないうちに帰らぬ人になりました。入院前に「ちょっと具合が悪くて入院することになったの」と挨拶に来られたのが最後でした。我が家も身内を亡くしたようなショックを受け、中でも美央はしばらくふさぎ込んでいて塾にも行けなかったほどです。

亡くなった後に初めて、おばあちゃまが柴田家の親族と疎遠だった理由を知りました。おばあちゃまはいわゆる後妻さんで、先妻のお子さんたちと折り合いが良くなかったようです。

そのためか、おばあちゃま亡き後、隣の家作は放置されるようになりました。義理のお子さんのどなたかが相続したはずですが、お住まいが離れているようで、ご実家から足が遠のいてしまったようです。

害虫に悪臭…一家を襲った「放置空き家」の被害

人が住まなくなると、家はたちまち劣化します。

おばあちゃまは家の中はもちろん、お庭も定期的に植木職人の方を呼んで手入れをしていました。ですから、お隣の庭が雑草だらけになり、心ない人が投げ捨てたゴミが転がっているのを見るのは辛いものがありました。

とはいえ、放置期間が1年、2年と長引くにつれ、とてもそんな感傷的なことは言っていられなくなりました。放置空き家の悪影響が我が家を直撃するようになったからです。

長く伸びた植物の枝や葉が塀を超えて我が家の方に伸びてきたのはまだいい方で、夏には悪臭が漂い、秋になると柿の木の落果や落ち葉が我が家の庭を汚します。

虫やネズミが増えるなど、衛生面の問題も出てきました。