「直動システム」ニッチトップ企業 半導体装置向け受注快走で期待集まる
まずはTHKの概要を押さえましょう。
THKは直動システムの大手メーカーです。直動システムとは、機械の中で部品を「真っすぐ」に動かす仕組みを指します。
例えば、中核的な製品である「LMガイド(直線運動を支える機械部品)」は移動部分とその土台となるレールの間に鋼球(ボール)を挟み込みこんだ構造で、ボールが転がることで摩擦を減らし、機械の省力化や長寿命化、動作の精密化などを支援します。似た製品にベアリング(軸受)がありますが、ベアリングが回転運動であるのに対し、LMガイドは直線運動を担います。
THKは、LMガイドで世界トップシェアであり、20年には経済産業省の「グローバルニッチトップ企業100選」に選出されました。さらに、THKはセンサなどを組み合わせた高精度の位置決めシステムでも有数の企業です。ナノメートル単位の精密な位置制御が可能で、微細化が求められる半導体製造装置向けの需要を獲得しています。
半導体製造装置は、AIブームを受けて企業の投資が旺盛です。THKのエレクトロニクス向け受注高も、26年4~6月は前年同期比98.6%増とほぼ倍増しました。工作機械(同68.0%増)や一般機械(同62.2%増)も好調ですが、それを上回る快走ぶりです。
THKの株価が上昇したのは、株式市場が半導体に注目するなか、半導体製造装置における「黒子企業」として物色されたものと考えられます。
