確かめたい両家の意向

和毅が帰宅したのは、外がすっかり暗くなってからだった。

「ただいま」

「おかえり。先に手を洗ってきて。もう出せるから」

沙枝子は温め直した煮物を食卓へ運び、冷蔵庫からサラダを出した。向かい合って夕食を取りながら、和毅は職場の冷房が効きすぎて寒かったことや、帰りの電車が少し遅れたことを話した。沙枝子も昼間に買い物へ出たときのあまりの暑さに愚痴をこぼし、ふと会話が途切れたところで、母からの電話を思い出した。

「そういえば、今日、お母さんから電話があったの」

「お義母さんから? 何かあった?」

「大したことじゃないんだけど、お中元のことで聞かれて」

和毅はグラスを持ち上げかけたまま、首をかしげた。

「お中元?」

「私たちの実家、毎年お中元とお歳暮を送り合ってたんだって」

「そうなのか?」

その反応に、沙枝子は少し安心した。自分だけが知らされていなかったわけではないらしい。

「結婚した年から、ずっとだって。いつもお義母さんが先に送ってくれて、うちの母が同じくらいのものを返してたみたい」

和毅は記憶をたどるように眉を寄せた。

「そういえば結婚したてのころ、親同士で季節の挨拶くらいはしようかって話は聞いたような気がする。でも、実際に続いてたとは知らなかったな」

「それでね、今年はまだお義母さんから届いてないんだって。今後はもう送らなくていいのか、確認してほしいって」