<前編のあらすじ>

弘樹さんは2026年6月の時点で62歳。自営業を営んでいます。

妻・涼子さんは17歳下の45歳で、会社勤め。2人には長男の航太さんがいますが、まだ10歳、小学4年生です。

弘樹さんは、長男・航太さんの学費のことも考え、年金は繰上げ受給しようと考えました。

年金事務所に相談にいくと、「繰上げ受給するともらえる年金額が14.4%も減る」ことを告げられました。さらに年金事務所の担当者は「ほかにもお伝えすべき点がある」と言うのですが……。

●前編:「年金は14.4%も減額されるのか…」学費の足しに「繰上げ受給」を考えた62歳自営業男性が知った「厳しい現実」

2028年4月から子の加算が増える

年金を受給している人に、18歳年度末までの子どもがいる場合、もらえる年金額に加算される制度があります。

これまでは、老齢厚生年金、障害基礎年金、遺族基礎年金の3つの年金に子の加算制度がありましたが、2028年4月から、老齢基礎年金、障害厚生年金、遺族厚生年金にも子の加算制度が新設されます。厚生年金の加算については加給年金という名称で支給されることになります。

ただし、厚生年金と基礎年金の両方で加算対象となる場合でも、両方から加算を受けることはできず、原則として加算は厚生年金からのみとなります。

そして、それぞれの加算額は、子1人あたり現行の24万3800円(※3人目以降の子については1人あたり8万1300円)から、年間約29万円程度へと約1.2倍に増額されます。

ただし、老齢基礎年金の子の加算については、保険料納付済期間と保険料免除期間の合計で300月未満の場合は29万円から減額された額で支給されることになっています。