「年金でさほど不自由なく暮らせる人」は1割
老後は年金だけで暮らせるのか。誰もが気になるテーマだが、最新調査の結果を参考にヒントを見つけ出したい。
全国 5000世帯を対象にした「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(金融経済教育推進機構)では、年金に対する考え方について10年間にわたって継続調査している。その結果を見てみよう。
年金に対する考え方 拡大表示
2025年の結果を見ると、年金で「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と感じる人が35.2%に達する一方で、「ゆとりはないが、日常生活程度はまかなえる」と答えた人が52.8%と過半数に上った。さらに、「年金でさほど不自由なく暮らせる」という人は12.0%となっている。
経年推移を見ると、2016年から2025年にかけての年金に対する考え方には明らかに変化が表れている。「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答した人の割合は、2016年の46.2%から2025年の35.2%へと約10ポイント減少。さらに「年金でさほど不自由なく暮らせる」と回答した人は、2016年の4.0%から2025年の12.0%へと3倍に増加している。この変化は、過去10年間の株高基調の影響やNISAやiDeCoなどの資産形成制度の普及に伴う老後準備への意識の高まりを示している可能性がある。
iDeCoという選択肢
公的年金の不足分を補うための有効な手段として、iDeCo(個人型確定拠出年金、イデコ)がある。iDeCoは毎月一定額を積み立てて運用し、60歳以降に受け取ることができる私的年金制度だ。iDeCoの主なメリットは次の3つとなる。
- 掛金が全額所得控除の対象となり、税負担が軽減される
- 運用益は非課税(通常の投資では運用益に約20%の税金がかかる)
- 受取時にも税制優遇措置がある
公的年金だけに頼るのでは心もとない、という人も多いだろう。多様な収入源を組み合わせた老後設計が必要となる今後は、iDeCoのような税制優遇制度も活用しながら早めの老後準備を始めることが重要だ。
