2月8日に行われた衆議院選挙の結果、自民党が勝利し、高市首相の続投が確実となりました。
積極財政によって経済成長を期待する声がある一方で、放漫財政が円安やインフレ進行などリスク要因になるという批判もあります。
投資家は何に気を付け、どのようなテーマを狙うべきでしょうか?
人気YouTuberでつばめ投資顧問の代表の栫井駿介さんが解説します。
※本記事は2/5につばめ投資顧問にて公開された「【高市銘柄を探せ】衆院選が株式市場に与える影響と注目銘柄」を編集の上、栫井氏による特別コメントを付して掲載しております。
「高市政権継続」で注目が集まる「金利とインフレ」【特別コメント】
高市政権継続で市場関係者が注目しているのが金利の動向です。
個人投資家の方にとって「金利」は、普段の生活ではあまり意識しない存在かもしれません。しかし株式市場において金利は、株価を動かす非常に重要な要素です。
基本的には、金利が上昇する局面では株価が下がりやすく、金利が低下する局面では株価が上がりやすい傾向があります。特に、将来の成長期待が高くPERが高い銘柄ほど金利の影響を受けやすいです。これは金利上昇によって、将来の利益の価値が割り引かれ、株価の評価が下がりやすくなるためです。現在のような金利上昇局面でグロース株が伸び悩むのは、まさにこの構造によるものといえるでしょう。
ただし、金利は永遠に上がり続けるわけではなく、いずれ低下局面が訪れれば、再び成長株が評価される可能性があります。長期投資家にとっては、目先の金利動向だけでなく、その先まで見据えて投資判断をすることが重要です。
同時に、金利はインフレと切り離して考えることはできません。
金利はインフレ率に応じて上がったり下がったりする性質があります。そしてインフレ局面では企業の売上や利益が増えやすいため、株価が上がりやすい面もあります。つまり、金利上昇は株価のマイナス要因である一方で、インフレはプラス要因にもなり得るため、両者が相殺されるような動きになることも多いです。こうした中では、資源価格上昇の恩恵を受けるエネルギー関連企業や、金利上昇の恩恵を受けやすい銀行株など、もともとPERが低い業種が評価されやすい傾向があります。
また、高市政権の積極財政で恩恵を受ける業種・業界も出てくるでしょう。投資家としては「テーマ投資」との付き合い方についても考えてみたいところです。
建設業界について、近年株価が大きく上昇している背景には、単なる一時的なブームというより、慢性的な人手不足などによる業界構造の変化があると考えられます。建設需要そのものは社会に不可欠であり、簡単にはなくなりません。供給側が制約される中で売り手市場が続くのであれば、企業の収益性が改善し、恒常的なPER水準の見直しも起こり得ます。今後も業績が改善していくなら、株価がさらに上昇する余地は十分にあるでしょう。
重要なのは、株価水準そのものではなく、この構造変化がどれだけ長期的に続くかを見極めることです。
このように、バリュー投資において重要なのは、一時的な流行ではなく、そのテーマが経済全体にとってどのような意味を持つのかを考えることです。テーマに振り回されるのではなく、テーマの本質を理解し、長期的に利益を生み続ける企業を選ぶ姿勢こそが、長期投資家に求められる視点だといえるでしょう。
