二人以上世帯は株式と投資信託の合計が預貯金に迫る

次に60代二人以上世帯の保有額をみていこう。

60代の金融商品(種類別)保有額ランキング(二人以上世帯)

60代の金融商品(種類別)保有額ランキング(二人以上世帯)を表した図表
 
出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(※金融資産保有世帯、実数891人)よりFinasee編集部作成
 

1位 預貯金 1250万円(うち定期性預貯金672万円)
2位 株式 724万円
3位 生命保険    325万円
4位 投資信託    310万円
5位 個人年金保険 186万円
6位 債券 116万円
7位 その他金融商品 64万円
8位 損害保険 58万円
9位 財形貯蓄 32万円
10位 金銭信託 21万円

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(※金融資産保有世帯、実数891人)よりFinasee編集部作成

60代二人以上世帯の金融資産額1位は預貯金(1250万円)だった。しかし2位の「株式」と4位の「投資信託」を合わせると1034万円に達し、リスク性資産が1000万円の大台を超えている点は見逃せない。

また、3位の「生命保険」(325万円)や5位の「個人年金保険」(186万円)など、保険商品による備えも厚い。注目すべきは6位の「債券」(116万円)や10位の「金銭信託」(21万円)など、多様な商品にも幅広く金額を投じている点だ。投資の格言に「卵を一つのカゴに盛るな」というものがある。預貯金、有価証券、保険のほかにも複数を使い分けながら多角的に資産を守り、育てる分散意識が浸透しているようだ。

 60代のリアルは「預貯金とリスク資産」の攻防

60代の資産状況は、単身・二人以上世帯ともに預貯金を軸としつつも、有価証券や保険などを組み合わせた分散傾向が鮮明だ。特に株式や投資信託への投資意欲は高く、インフレ時代を見据えた備えがうかがえる。インフレや長寿化など、預貯金だけでは守りきれない現実と向き合う60代の「攻めの姿勢」が見える。かつての定年後のイメージとは異なり、リスクを取ってでも資産寿命を延ばそうとしている人が増えているのかもしれない。

<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2025年」(金融経済教育推進機構) 調査時期/令和7年6月20日~7月2日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、調査方式/インターネットモニター調査